私「問題。昔話『大工と鬼六』で、大工が橋の建設を鬼に委託したところ、報酬として目玉を要求されてしまいました。
嫌がる大工に、もし俺の名前を当てられたなら目玉はいらないと鬼は譲歩案を出してきたのですが、
さて、この鬼の名前はなんでしょう?」
鬼「ハイッ!! 鬼六!」
私「正解!」
鬼「むしろそれ以外が思いつかない!」
私「だよなー。タイトルに答え書いちゃダメだよなー。」
鬼「なー。」
私「じゃあ次。作物を荒らすイタズラ狸にいつも悩まされていたお爺さん。ある日罠をしかけて、狸の捕獲に成功します。」
鬼「はい。」
私「 お爺さんは狸を生きたまま家に持ち帰り、お婆さんに渡しました。狸は夕飯の材料となるはずでした。」
鬼「はい。」
私「お爺さんが再び家を出て、狸がお婆さんと二人きりになるや否や、ずる賢い狸は反省を装ってお婆さんに拘束を解かせた後、
お婆さんに暴行を働いて山へと逃走。家に帰ってその惨状を目の当たりにしたお爺さんは大変悲しみました。」
鬼「ひどい。」
私「悲しんでいるお爺さんに、山の兎が狸討伐の協力を申し出ます。」
鬼「どこから出てきたの、兎。」
私「兎は狸に薪を背負わせると、薪ごと狸を燃やしました。」
鬼「しくじった子分に対して見せしめでやるやつじゃん!」
私「さらに後日。兎は狸のやけど跡に唐辛子を塗りつけました。」
鬼「正義の暴走だ。」
私「さらに後日。」
鬼「まだ続くの!?」
私「兎は狸を泥でできた船に乗せて湖に出し、湖の真ん中で船は崩れて狸は溺れ死んでしまいましたとさ。」
鬼「……?」
私「最終的な死因の地味さはわ か り ま す が まぁともかくだ。問題です。この昔話のタイトルはなんでしょう?」
鬼「パニッシャー」
私「残念! 正解は『かちかち山』でしたー!!」
鬼「えー!? そんなワードあらすじの中に一回も出てきてないじゃないですかー! わかるわけないよー!」
私「だよなー。タイトルつけるにしても、そこ? って感じはするよなー。」
私「じゃあ次。茶釜から戻れなくなってしまった化け狸。食べ物をもらった人間にお礼にとして、鉄瓶でできたボディーの高い防御力を生かし戦場では盾役として」
鬼「ハイッ! ぶんぶく茶具アーマー!」
私「正解!! まぁ意味はほとんど同じだな。」
鬼「犬もアルケイン・バーボニアタール!」
私「ストップ もういい」
◆
物知り包丁「知っていますか? かちかち山で兎が狸に対して行った火刑、水刑は、盟神探湯(くかたち)の形式に乗っ取ったものなので、もし狸に罪が無ければ火傷もしなかったし、溺れることもなかったそうですよ。ふふ、無茶をおっしゃる。」
○「11ナンバーズ完走おめでとうございます。これからも楽しみにしております。」
●ありがとうございます。全員ちょっとずつテイストを変えてみようとした結果、最後のブラストマンは軽くアニメーションするようにしたものをpixivの方にアップしておりますので、よろしければそちらもご覧下さい。
8体描くのにずいぶん時間かけちまったなぁ……
○「最近のウルトラマンの敵キャラが怪獣を召喚するという展開は、諸々の事を考えると仕方ないのですが、やはり寂しい気持ちになります。個人的に怪獣は日常の中に現れる非日常であり、常識が通用しない不条理の塊の存在であってほしいだと考えています。そういう意味でも、怪獣は野生で出現して欲しいものです…。」
●最近のシリーズでは、明確な黒幕がいて、それが有名な怪獣を召喚するのがすっかりお決まりの流れになりましたね。野生の怪獣が現れ次第対応する形で戦うウルトラマンだと、深みのあるストーリーが作りづらかったりするのでしょうけれど。時代って感じはしますね。
それでもたまに野生のテレスドンが突如地中から出てきたりすることもありますが、悪役に召喚される怪獣に慣れていると、あのサイズの野生動物が都市のど真ん中の地中に住んでいる社会、相当に恐ろしいぞという実感が、むしろそれが当然だった頃よりも強く湧いたりもするので、不思議なものです。
仮面ライダーの重要なポジションの敵が、怪人ではなくおおかた敵ライダーになってしまうことへの危惧にも似ていて、その演出自体の良し悪しというよりも、さんざん見たのでもうそろそろ別のがいい、という感情に近いような気もするんですよね。